大手企業は全国各地に拠点があるため、数年単位で転勤することも珍しくありません。転勤で色々な部署を経験すると幅広いスキルを身につけられるようになりますが、頻繁な引っ越しや異動で疲弊してしまう人もいます。そのため、転勤なしの企業に就職したいと考えている就活生も多いでしょう。

そこで、この記事では転勤したくない就活生がやるべきことを紹介します。企業選びのコツや転勤を避ける方法も解説するので、転勤したくない就活生は最後までご覧ください。

結論からいうと、中小企業や地域・エリア限定職、経理や人事などの本社勤務の職種を受けることで、転勤を避けられる可能性が高まります。

<目次>
新卒学生が転勤したくない理由
転勤のメリット
転勤のデメリット
転勤がない企業の特徴
転勤がない企業の探し方
転勤したくないときの対処法
まとめ

新卒学生が転勤したくない理由

まず、新卒学生が転勤したくない理由を紹介します。

住み慣れた地域から離れたくないから

地元には小学校・中学校・高校の友達や家族が住んでいるため、地元に強い愛着がある人は転勤したくないでしょう。遠方に引っ越しをすると友達や家族と会いづらくなるのはもちろん、地元のお祭りや同窓会にも参加しづらくなります。

キャリアを描きづらいから

転勤のタイミングで職種・仕事内容が変わることはよくあるため、転勤がある企業に入社すると将来像を描きづらくなります。仕事内容も住所も会社の意向次第になるため、自分で思い通りのキャリアを歩みたい人は転勤がない企業を選んだほうがよいでしょう。

お金がかかるから

転勤の際には引越し代や家具代など、出費がかさんでしまうため、金銭面から転勤したくないと考えている人もいます。引越しにかかる費用を補助してくれる企業もありますが、インテリア用品や生活雑貨などは自費で購入することになるでしょう。また、ピアノやスピーカーなどの大型のアイテムは会社の引越しプランではカバーできず、自費になる場合もあります。

貯金が少ない入社1. 2年で転勤になることもあるため、引越し代を捻出するのが辛いと感じる人も多いでしょう。

転勤のメリット

転勤には以下のようなメリットがあります。

キャリアアップできる

新しい環境での経験は、スキル・知識を身につけるのに役立ちます。例えば、新しい職場のプロジェクトに参加することで管理能力や対人スキルが身についたり、新しいプログラミング言語を使うことで開発スキルが向上したりと、キャリアアップに繋がります。

そのため、幅広いスキルを身につけていきたい人は、転勤がある職場を選んで、数年ごとに新しい環境でスキルアップし続けるのがおすすめです。

マンネリ化しない

同じ職場で何年〜何十年と働くと、人間関係や仕事内容が固定化されてしまいます。同じ環境で働くことに安心感を覚える人もいますが、逆にマンネリ感を感じて辛くなる人もいるでしょう。数年おきに転勤をすると職場も仕事内容も変わるため、同じ会社に勤めていてもマンネリ感を感じません。

同じ環境に居続けるのが苦手な人や飽き性の人は、転勤がある企業に就職するのがよいでしょう。

人脈が広がる

新しい部署や拠点を転々とすると、徐々に人脈が広がっていきます。

これまでの部署にはいなかったプロフェッショナルがいたり、スキルを伸ばし続けている同期がいたりと、新しい出会いがあります。人脈が広がると仕事のモチベーションが上がったり、新しくやりたいことが見つかったりするので、人脈を広げたい人は転勤がある職場を選ぶのがおすすめです。

転勤のデメリット

一方で、転勤には以下のようなデメリットもあります。

家族との距離が遠くなる

転勤をすると親やパートナーとの距離が遠くなり、頻繁に会えなくなってしまいます。特に、子どもがいる家庭では、教育環境の変化や生活の乱れが問題になってくるでしょう。例えば、子どもが転校をすると1から友達を作ったり、慣れるまでに勉強に集中できなかったりという問題が出てきます。パートナーがいない人も実家に帰りづらくなるため、転勤がある職場への就職を考えている人は、家族とよく話し合って入社しましょう。

生活が不安定になる

転勤がある企業に入社すると、転勤のたびに生活が不安定になります。仕事内容や通勤手段が変わると、起床時間や就寝時間も変わるため、新しい生活リズムに適応させる必要があります。新しい環境に適応するためには精神的な負担がかかりますし、住宅や日用品を確保する手間も発生します。

新しい環境にすぐ適応できる人なら問題ありませんが、生活が不安定になるとストレスを感じる人が多いので、安定した生活を求める人は転勤がない企業に就職するのがよいでしょう。

マイホームが買いづらくなる

転勤が多い企業に入社すると定住場所が定まらないため、マイホームを購入するタイミングがありません。転勤族でマイホームを購入する人もいますが、家を購入した後に転勤を命じられることもあるため、マイホームを購入したい人は転勤なしの企業に入社するのがおすすめです。

転勤がない企業の特徴

転勤したくない就活生は、以下のような企業を探してみましょう。

勤務地が1つだけの企業

勤務地が1つだけの企業に入社すれば、転勤することなく1つの職場で仕事し続けられます。従業員数が少ない中小企業や、地元や特定の分野に特化した企業は、勤務地が1つだけのこともよくあるため、転勤したくない人は勤務地をよく確認しましょう。

ただ、入社時点で勤務地が1箇所だけでも、会社が大きくなって新しい拠点を作ることになると、転勤する可能性が出てきます。

リモートワークが主体の企業

リモートワークがメインの企業はどこにいても仕事ができるため、転勤が少ない傾向があります。特に、IT企業だとリモートワークがメインの企業が多いため、全国各地からリモート会議やプロジェクトを行っています。ただ、基本はリモートワークでも、週1回〜月1回は出社させる企業が多いので、注意しておきましょう。

リモートワークに興味がある就活生は、IT業界を中心に企業分析をすると、理想の職場が見つかる可能性が高いです。

地元採用をしている企業

地元採用を行っている企業は、地域に密着した業務をしているため、転勤する可能性が低いです。どの地域でも地元特産品を製造している企業や、地元ならではの業務を行っている企業はあります。そのため、地元から離れたくない人は、地元に根付いた企業を探してみましょう。

転勤がない企業を探したい人は、以下のやり方を参考にしてみてください。

採用情報を確認する

転勤がない企業を見つけるためには、採用情報の詳細を確認することが重要です。企業のWebサイトや求人には、勤務地や転勤の有無に関する情報が記載されているので、よく確認してみましょう。

例えば、求人情報に「勤務地固定」や「地域限定」といった文言があれば、転勤の可能性が低いことが分かります。

企業の方針・文化を確認する

企業の方針・文化を理解することも、転勤がない職場を見つけるのに役立ちます。

企業のミッション・ビジョン・職場に関する情報は、その企業の働き方に関する価値観を反映しています。従業員のワークライフバランスを重視する企業や、地域社会への貢献を強調する企業は、転勤が少ない傾向があるので、企業の方針や文化も確認してみましょう。

先輩やOB/OGから情報収集する

転勤がない企業を探している人は、積極的に先輩社員やOB/OGから仕事の話を聞いてみましょう。

実際にその企業で働いている人から話を聞けば転勤の有無はもちろん、何年単位で転勤するかという情報や転勤しやすい部署なども教えてもらえます。社員のリアルな話を聞きたい人は、大学が開催する就職イベントや研究室のOBOG会などで転勤に関する情報を聞いてみてください。

人事担当者に直接聞いてみる

求人を見ても転勤があるかわからない場合は、企業の人事担当者に直接問い合わせるのも一つの手です。面接や説明会では逆質問できる機会が用意されているので、直接転勤があるかを聞けます。

ただ「将来的に転勤の可能性はありますか?」という質問をすると、面接官から「転勤したくない?」と聞かれる可能性が高いので、スムーズに回答できるように準備しておきましょう。

就職エージェントに相談する

就職エージェントは幅広い業界・企業に関する情報を持っているため、転勤がない企業を紹介してもらえます。

ただ、就職エージェントごとに保有している企業情報が異なります。そのため、複数の就職エージェントに登録して、各方面から情報を集めると、自分にあった転勤がない企業を見つけられるでしょう。

転勤したくないときの対処法

転勤したくないときは、以下の対処法を実践してみましょう。

面接で「転勤したくない」と言う

転勤したくない人は、面接時にその意向をはっきりと伝えることが重要です。正直に自分の希望を伝えることで、転勤が多い職種や企業に入社することを避けられます。例えば、面接時に「将来的に転勤がありますか?」と質問することで、転勤の有無や頻度などを詳しく教えてもらえるでしょう。

ただ、転勤することが前提の企業ではマイナスの印象を与える可能性があるので、質問のタイミングや言葉選びには十分に注意する必要があります。入社したいだけなら、面接では転勤できると言っておくのも一つの手ですが、最終的にその企業とマッチしない・長く働けない可能性が高いので注意しておきましょう。

地域・エリア限定の職種を受ける

地域・エリア限定の職種は転勤の可能性が非常に低いので、転勤したくない人におすすめです。

地方銀行や地域に根付いた企業では、地域・エリア限定の求人をたくさん出しているため、地元で働きたい人は確認してみましょう。また、大企業でも地域・エリア限定の事務職を募集していることがあるので、大手志望の就活生はチェックしてみてください。

本社勤務の職種を希望する

本社勤務の職種を希望することも、転勤を避ける1つの方法です。

転勤がある大企業でも、本社勤務が確約されている職種が用意されていることもあります。例えば、経営企画部門や総務部門などは本社勤務で固定されることが多いため、本社で働きたい人は希望職種も考えておきましょう。ただ、大企業の総合職では2. 3年で職種をローテーションさせる企業も多いため、総合職採用で希望する職種に就くのは難しいと覚えておきましょう。

まとめ

この記事では、転勤したくない就活生がやるべきことを紹介しました。

中小企業や地域・エリア限定職、本社勤務固定の職種は転勤がないので、地元から離れたくない就活生はこれらの選択肢を検討してみましょう。大手企業でも職種選びで転勤を避けられる可能性があるので、転勤したくない学生は就活前に希望職種を決めておくのもおすすめです。

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