志望企業の内定を獲得するためには、就活のスケジュールを把握しておくことが重要です。しかし「いつごろ内定が出るかわからない」「まだ内定を獲得していないから不安」と悩んでいる方も多いでしょう。そこで、この記事では就活の内定時期を解説します。業界別の内定時期や早期に内定を獲得する方法も紹介するので、就活を成功させたい方は最後までご覧ください。
目次
就活の内々定・内定の時期
まずは、就活の内々定・内定の時期について解説します。
一般的な内々定の時期:6月以降
内々定の時期は企業によって異なりますが、一般的には6月以降です。4月から5月は説明会や選考が進んでいるため、6月に入ってから内定を出す企業が増えていきます。
一般的な内定の時期:10月以降
内定の時期も企業によって異なりますが、一般的には10月以降です。政府が定めた就活ルールで内定が出せる時期が10月1日以降と決まっているため、多くの企業が10月上旬に内定を出します。内々定は通常個別に通知されますが、内定は内々定を受けた学生を招いた「内定式」にて正式に発表されることが一般的です。
就活の内定時期が決まっていない理由
就活の内定時期が決まっていない理由は、以下の2つです。
- 業界によって選考の進み具合が変わるから
- 選考方式によって内定を出す時期が異なるから
業界によって選考の進み具合が変わるから
業界によって選考の進み具合が異なります。たとえば、IT系のベンチャー企業では長期インターンをしている学生に対して、就活が本格化する前に内々定を出すことがあります。
一方で、県庁や教員などの公務員を志望する場合、選考は各自治体で決められたスケジュールに従って進められるため、就活が本格化する前に内々定が出ることはありません。そのため、志望業界によって内々定や内定が出る時期が大きく異なります。
選考方式によって内定を出す時期が異なるから
選考方式によっても、内々定・内定を出す時期が異なります。たとえば、多くの大手企業では筆記試験を実施した後、グループディスカッションや複数回の面接を経て内々定を出します。
一方、ベンチャー企業では初回の面接で社長と顔を合わせ、面接当日に内々定が出されることがあります。そのため、どのような選考方式の企業を受けているかによって、内定を獲得する時期が変わってきます。
早期に内定を獲得できる業界
早期に内定を獲得できる業界は、以下の4つです。
- 外資系企業
- ベンチャー企業
- IT業界
- マスコミ業界
外資系企業
外資系企業は就活ルールを定めている経団連に所属していないため、日系企業よりも早く内定を出します。具体的には、日系企業が大学4年(修士2年)から選考を開始するのに対し、外資系企業は大学3年(修士1年)の冬から選考を開始します。そのため、大学3年(修士1年)の3月に内定を出す外資系企業も少なくありません。
ベンチャー企業
設立数年程度のベンチャー企業の多くは、経団連に所属していません。そのため、経団連に加入している大企業とは異なり、内定を出す時期が通常より早くなります。また、ベンチャー企業は長期インターンとして大学生を受け入れることが多いため、就活が本格化する前に内定を出すことも珍しくありません。
IT業界
IT業界も早期に内定を出すことが多い業界の1つです。IT企業では、多くの理系学生が大学や研究室の教授からの推薦で就職します。推薦を受けると書類選考が免除されたり、面接の回数が減ったりするため、通常の選考よりも早く内定が決まることが多いです。そのため、早期に内定を獲得したい理系学生は、推薦を受けられるかどうかを大学や研究室に確認することが重要です。
マスコミ業界
新聞、出版、広告、放送などのマスコミ業界も、比較的早く内定を出すことで知られています。特にテレビ局は、大学3年の11月ごろに選考を開始することが多いので、大学3年のうちに内定が出ることも珍しくありません。マスコミ業界は倍率が高く、早期選考で対策する時間も限られているため、志望する方は早くから自己分析や企業研究を始めるようにしましょう。
内定が出るのが遅い業界
内定が出るのが遅い業界は、以下の2つです。
- 中小企業
- 公務員
中小企業
企業によって選考スケジュールが異なりますが、中小企業は大企業と比べると内定を出すのが遅いです。中小企業は、大企業に落ちてしまった優秀な学生を獲得しようと、大企業の採用が落ち着いた頃に本選考を始める傾向があります。そのため、中小企業を第一志望にしている方は、内定が出るのが遅く、不安に感じることも多いでしょう。
公務員
公務員は就活ルールに沿って選考が進められるため、早期に内定を獲得できません。大学4年の5月から選考が始まり、通常は8月以降に内々定が出るため、なかなか内定が出ずに焦る方も多いでしょう。そのため、公務員を目指す場合は内定が出るのが遅くなることを理解した上で、就活のスケジュールを立てることが重要です。
早期に内定を獲得するメリット
早期に内定を獲得するメリットは、以下の3つです。
- 卒論・修論に集中できる
- アルバイトやサークルに没頭できる
- 就職後に必要な勉強に打ち込める
卒論・修論に集中できる
早期に内定を獲得すると、学業に集中できます。多くの学生は就活と並行して卒業論文や修士論文を執筆する必要がありますが、内定があれば安心して研究に没頭できます。質の高い論文を作成できるようになるだけでなく、優れた研究成果を出すことで研究者や専門職の道を検討することも可能です。そのため、卒業論文や修士論文に専念できるように、早期に就活を終えることがおすすめです。
アルバイトやサークルに没頭できる
早期に内定を獲得することで、大学生活を充実させることが可能です。たとえば、サークル活動でイベントの企画や運営に専念することで、協調性やリーダーシップなどの能力を高められます。また、アルバイトに注力することでコミュニケーション能力や接客スキルを身につけられます。
さらに、趣味の創作活動や海外旅行などに没頭する時間も確保できるため、学生時代にさまざまなことに挑戦したい方は、早めから就活を始めて早期に内定を獲得するのがよいでしょう。
就職後に必要な勉強に打ち込める
早めに内定を獲得することで、将来のキャリアに必要なスキルを磨くことが可能です。たとえば、IT企業に就職が決まった学生の場合、AIの活用によく使われるプログラミング言語「Python」や機械学習の知識を身に付けることに注力できます。
また、プログラミングサークルに所属して、実践的な知識を身に付けることもできるでしょう。このように、就活をスムーズに終わらせることで、理想のキャリアを実現するためのスキルアップに集中することも可能です。
早期に内定を獲得する方法8選
早期に内定を獲得したい方は、以下のポイントを押さえて就活を進めましょう。
- 早めに自己分析を始める
- 長期インターンに参加する
- 早期選考に参加する
- 選考回数が少ない企業を受ける
- 内定直結のイベントに参加する
- 逆求人サイトを活用する
- 就職エージェントにアドバイスをもらう
- OB・OG訪問を実施する
早めに自己分析を始める
早期に内定を獲得するには、自己分析を早めに始めることが重要です。自己分析を行うことでどの業界や職種が自分に適しているかを早期に把握でき、効率的に就職活動を進められます。また、面接時に自己PRや志望動機を具体的に伝えられるようになるため、選考の通過率も向上します。自己理解が深まると自信を持って就職活動に臨めるようになるため、就活をスムーズに進めたい方は早めに自己分析を始めましょう。
長期インターンに参加する
早期に内定を獲得したい方は、長期インターンに参加するのがおすすめです。長期インターンでビジネスマナーや専門知識を身につけることで、選考の通過率を大幅に向上させられます。また、インターンシップでの実績が評価され、そのまま内定を得るケースも少なくありません。さらに、実際に働くことで職場の雰囲気や仕事の流れをより深く理解できます。そのため、志望企業や志望業界がはっきりしている方は、積極的に長期インターンに参加してみましょう。
早期選考に参加する
企業によっては通常よりも早い時期に選考を始める「早期選考」を実施することがあります。早期選考は就活が本格化する前に実施されることもあり、通常の選考よりも応募者が少ないです。このような選考では、社員との面談や会社見学にじっくりと時間を割くことも多いため、企業への理解を深めるよい機会になります。そのため、就活情報サイトや志望企業のホームページなどをよく確認し、早期選考が行われてないかを入念にチェックすることが重要です。
選考回数が少ない企業を受ける
早期に内定を獲得したい場合、選考回数が少ない企業を受けるのがおすすめです。選考回数が少なければ、その分結果も早く出ます。たとえば、一次選考と最終選考だけで内定が決まる企業なら、応募から数週間で選考が完了することも珍しくありません。そのため、スムーズに内定を獲得したい方は選考スケジュールを確認し、選考回数が少ない企業を重点的に受けてみましょう。
内定直結のイベントに参加する
なるべく早く内定を獲得したい方は、内定直結のイベントに参加するのがおすすめです。企業説明会と同時に選考が実施されるため、通常の選考ルートよりも早く内定を得られます。また、合同企業説明会のように一度に複数社の話を聞き、幅広い業界・業種の理解を深めることが可能です。
就活対策講座が実施されたり、就職エージェントのサポートを受けられたりとさまざまな特典が用意されているため、早期内定を目指している方は積極的に活用してみましょう。
逆求人サイトを活用する
逆求人サイトを活用することで、企業から直接スカウトを受けることが可能です。たとえば、ガクチカやスキルを登録しておくことで、あなたに興味を持った企業から個別面談や面接に招待されます。また、検討していなかった業界や職種の求人が届くこともあるため、就職先の視野を広げる効果もあります。
逆求人サイト限定の選考ルートが用意されていることも多いため、効率よく就活を進めたい方は早めに登録しておくのがおすすめです。
就職エージェントにアドバイスをもらう
就職エージェントにアドバイスをもらうことで、就活を効率的に進めることが可能です。エージェントは業界や就活に関する知識が豊富で、個々の学生に合ったアドバイスをしてくれます。たとえば、志望業界に合った履歴書の書き方や面接対策を行ってくれます。
また、求人サイトでは公開されていない非公開求人を紹介してくれることもあるため、効率よく自分に合った企業を見つけられます。就活の悩みやビジネスマナーに関しても質問できるため、1人で就活を進めるのに不安を抱えている人は就職エージェントを活用するのがおすすめです。
OB・OG訪問を実施する
OB・OG訪問を実施することで、業界や企業のリアルな情報を直接得ることが可能です。たとえば、実際に志望業界で働いている先輩たちから仕事内容やキャリア形成に関する話を聞くことで、自己分析や企業選びをスムーズに進められます。
さらに、企業説明会や会社のホームページでわからないことを直接質問し、入社前に不安点を解消することも可能です。先輩から推薦をしてもらって選考を有利に進められる可能性もあるため、志望業界・志望企業が固まっている方は積極的にOB・OG訪問をしてみましょう。
まとめ
この記事では、就活の内定時期や早期に内定を獲得する方法を解説しました。早めに内定を獲得することで、研究やサークルなどの活動に注力することが可能です。したがって、早いうちから適切な準備を行い、スムーズに内定を獲得することが重要です。この記事で紹介したポイントを押さえて、スムーズに就活を進めてみてください。