- やりたい仕事があって、それは特定の業界でしかできないと思っている
- もしも思い通りの業界、職種で内定が出なかったらどうしよう
- 希望していた業界、企業は全滅してしまって途方に暮れている…
もしも志望してきた業界、企業とご縁がなかったら
「私にはやりたい仕事がある!」
と明確な目標を持って就活に臨んでいる人は、企業を探す際にも迷いは少ないと思います。
目指す業界、事業内容、職種に合う企業をピックアップしてエントリー。業界研究、企業研究を重ねて、試験対策をする。というのがセオリーでしょう。目標があり高いモチベーションで就活に臨むのはいいこと。希望を叶える努力を応援しています!
とはいえ、考えたくないかもしれませんが、必ず希望の世界で働けるとは限りません。志望した企業とご縁を得られず、道を見失う人も就活が進むにつれて出てくるでしょう。
そんな途方にくれかけた時、もしかしたら思がけない道が見つかるかもしれないよというお話をさせてください。
特定の業界や職種でしか叶えられないと思っていた働き方は、他の場所で実現できるかもしれません。
この人が「望む働き方」を実現した仕事は何でしょう?
実際にあったお話を紹介しましょう。
あるところに、学校の先生を目指すひとりの学生がいました。しかし、先生になる夢は叶わず、企業に就職しようと考え、教科書や学校教材を手がける出版社を志望します。教育や学校に関わる仕事がしたいという思いからでした。
それでも、この人はその後、「結果的に、自分のやりたかったことは実現できた」と語ります。
さて、この人はどんな企業に就職したと思いますか。
教育への熱意は大手量販店で生かされた
この人が就職したのは、全国展開している大手量販店でした。
教育も、学校も、出版も、まったく関係く、入社後数年間は店舗の管理者として、店作りや人員管理に携わりました。大手だけに、店舗運営の仕組みは整えられており、ノウハウを一から身につけました。
転機となったのは、店舗から本社への移動でした。この人は、店舗運営のオペレーションの改善とスタッフマニュアルの編纂に関わる部署を希望し、願いどおりに配属されます。スタッフマニュアルは、すべてのスタッフが携帯する、この企業の教科書。使いやすいマニュアルになるほど、店舗での業務もやりやすくなります。現場の意見をもとに改善策を考えて、マニュアルで伝えていく。現場からの「分かりやすい」「働きやすくなった」という声がやりがいになりました。
社員教育の方法とツールに知恵を絞る。
これは、先生になるために学び、教材づくりもしてみたいと考えた、学生時代の希望に通じる点の多い仕事でした。
予想外の未来かもしれませんが、この人が「教師」でも「編集者」でもないこの仕事にやりがいを見出せたのは、「どんな価値を生む仕事がしたいのか」「どうやって人の役に立ちたいのか」仕事の本質に目を向けてきたからではないでしょうか。
「〇〇がしたい」の裏にどんなあなたがいる?
さて、「やりたい仕事がある」というあなた。
- なぜその仕事がしたいと思っているのか
- その仕事をして、なにができる人になりたいのか
- 誰に、どんな価値を提供したいのか
を考えてみてください。
ご紹介したエピソードでは、「学校の先生になりたい」という言葉の奥には、「みんなの学びに役立つ環境を整え、喜んでもらえたら嬉しい」という、その人が感じるやりがいの本質が隠れていました。
もしも、就職活動の時、そんな自分の深い部分に気づけたら…企業選びの視点は変わり、興味を抱く仕事も広げられるでしょう。
- 「〇〇がしたい」で止めず、その理由を深く考えてみて
- あなたの「やりたい」を叶えられる職場は思いがけない企業にあるかも
- 「業界」や「職種」縛りでプレッシャーをかけすぎないで